グラッパの会

kummi2005-02-03

たまに寒さのあまりよく眠れない。そんなときは布団のなかでうっとうしくうずくまって体の重さを確かめる。カーテンを開け放せば清々しく晴れた気持ちのいい朝だった。コチコチの周辺を肩に乗せ熱湯を浴びる。しんと冷えた空気を吸い、朝の陽を戴く潔癖な空間が好きだ。固まった頭と身体をもみほぐしてもらった後、コーヒー豆を買い本屋で立ち読み。好きなことだけした。
近しくない親戚の先輩たちとお食事させていただいた。ボンファムのフランス料理の素晴らしさもさることながら(器や店の内装もしかり)、もっとおいしかったのは先輩陣のおしゃべり。流暢な話がスルスル料理とともに流れていく。気どらない極上の空間。大人はこんな素敵な時間を持っているのか??ただの60,70代じゃないぜよ。みろ!これが人生の楽しみ方だ。弱輩の私を快く招きいれ、話も私もコーヒーの生クリームのようにとろかしていく。尊敬だよ、おじちゃん。
おじさんの話は酒の総論。細かいウンチクじゃない、酒そのものを楽しむための基本的な知識の集積。ワインてこんなおいしかったけ?水のようにスルスル入っていく。シェフ!人参が雲丹に出会うなんて知らなかったよぅ。どれだけ自分がうすっぺらか、求めてるものに間違いがなかったか、すっかりわかったよ。
この会のシメは会名のとおりグラッパ!!詳細は以下に譲ります。
http://www.president.co.jp/dan/20021100/004.html
蒸留酒醸造酒のちがいね。フランスではグラッパを「マール」と呼ぶそう。テーブルに置かれただけで独特のにおいがした。揮発性のアルコール臭。口に含むと一瞬ぶどうの柔らかさ、レースにつけたおしろいのような香りがするけどもう少し多く含んで御覧なさい。倒れるよ。大口あけて「あがっっ!!」ってなった。二口目以降は舌の上でチョビチョビしてましたが、小さな小さなグラスなのに飲みほせなかった!雰囲気は大連で飲んだ白酒っぽかったけど、白酒のほうが度数高くてきつかったなあ。白酒のほうが香りがさわやか。例えて言うなら口酒女、いや口裂け女か。はたまたセーヌ川に現れる美声の美女。その歌声で次々と船を難破させる。小者のわたしにはそうゆう存在。簡単にいえば、上っ面にひかれてホイホイ近づいたらえらいことになるで、と。グラッパも白酒もファムファタルのような酒でした。でも極上になら溺れてもいいと思うよ☆
工藤さんの入院や移籍の裏とかね、思えば単純なこと。22歳の弱輩がお兄様お姉さまに囲まれてすっかり楽しくなっちゃった夜☆てことです。あんなに飲んだのにまったく後引かないのね、いい酒楽しい酒とはそういうものか。参りました。

シェフの一言(仏語)→「世界の頂上を目指せ!」達筆すぎて読めません。